アメリカでは大離職時代の到来と言われている昨今。日本でも、特に若手の早期離職に関しては問題されていますよね。
株式会社ラーニングエージェンシーは、2022年入社の新入社員に「働くこと」に関する意識調査を実施しました。Z世代の若い社員たちは会社や仕事にどんなことを求めているのでしょうか?
今回は、離職意向あり組と離職意向なし組に分けて結果を見ていきます。この記事を読まれているみなさんも、後輩・部下を抱えている人が多いはず。気になる若手社員の価値観を知って仕事に活かしていきましょう!
Q. 仕事を通して、何を成し遂げたいですか?
新入社員に対し、このような質問をしてみたところ離職意向あり組は「自分を成長させたい」が1位となりました。2位は「安定した生活を送りたい」。
逆に離職意向なし組は「安定した生活を送りたい」が1位に。「家族に恩返しをしたい」「社会に貢献したい」に関しては 離職意向あり組に比べて大きな差があり、「大金を稼ぎたい」については離職あり組が16.4ポイントも上回る結果となりました。
Q. 会社に期待することはなんですか?
「キャリア形成支援について会社に期待すること」は何か尋ねたところ、離職意向なし組は「上司に相談できる機会をつくってほしい」が1位となりました。
離職意向あり組においても、なし組と15.3ポイントの差があるものの、上司に相談できる機会が1位となっています。
コロナの感染対策によるリモートワークや食事会の自粛などの社会的要因が関係しているかもしれませんね。
その他、離職意向なし組では「キャリア形成についてのセミナーや勉強会などを開催してほしい」が2位、「上司以外の社員に相談できる機会をつくってほしい」が3位に。
離職意向あり組では、「キャリア形成についてのセミナーや勉強会など」が同じく2位、続いて「社外の人の意見を聞ける場を設けてほしい」と、こちらは離職意向なし組より10ポイント程高く3位に入る結果となりました。
Q. どのような状況であれば、今の会社で働き続けたいですか?
離職意向なし組では「職場の人間関係が良い」が70.8%で圧倒的1位となりました。2位は「高い給与・賞与をもらえる」が49.4%となりました。長くいる予定の職場にいるからこそ人間関係を最も重視するのかもしれませんね。
一方で、離職意向あり組では「高い給与・賞与をもらえる」が66.7%で1位となり、「職場の人間関係が良い」は53.7%で2位となりました。
Z世代は「楽しいとやりがい」を重要視する傾向
最後に「今後どのような仕事をしていきたいか」を複数回答で尋ねたところ、離職意向あり/なし組共に「楽しくてやりがいのある場所」が1位。2位は「自身の成長につながる仕事」、3位は「楽しく取り組める仕事」でした。
Z世代は周囲への貢献やチームと働く意識はやや低い傾向が見られ、自分の成長・やりたい仕事・給与面を重視していることが明らかになりました。
社外や自分自身、待遇面に意識がいっている背景は、働き方改革やワークライフバランスといった働き方を見直す動きや、一つの会社にとどまらないパラレルキャリアなどを見聞きする機会が多くあったことが要因と考えられます。
また、新型コロナウイルスによるコミュニケーションの希薄化など、様々な社会要因が影響していそうです。
やりがいを見つけられるようサポートしてみて
最近、社員の働きがい、やりがいを評価基準として導入したり、役員賞与に反映したりするなど、ワークエンゲージメントに対する取り組みが広がっています。
Z世代の新入社員には、仕事でやりがいが感じられるよう先輩や上司がサポートすることが大切かもしれません。
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