日本では女性の社会進出がまだまだ海外に及ばないと言われていますが、みなさんの周りではどうですか?
新年度をむかえ、意外にも自分がリーダーに大抜擢されたり、周りで昇進した先輩がいたりしませんか?
いろいろな働き方、価値観が広がるなか、支持される上司になるのは意外と簡単なことではありません。昔ながらの“お局さん”がいたり、昇進して男性たちのなかで変わっていく上司がいたり…。
果たして令和の時代に憧れる女性上司像って?
「かっこいい!」と感じた女性上司の言動やNGな行動を見ながら、ドラマから学ぶ理想の女性上司像を紹介します。
女性活躍の時代 女性の上司の割合は?
働く女性に転機が訪れたのは24年前。「男女雇用均等法(1997年)」の改正がきっかけです。しかし、それでも女性管理職が少ない事情を鑑みて、2016年には「女性活躍推進法」が施行。
2020年時点で、女性管理職の割合は平均7.8%。数字だけで見ると少なく感じるかもしれません。
しかし、雇用に関する法律が強化されている事情を見ると、着実に「働く女性」が評価される時代になっているのがわかります。そして今も女性が活躍しやすい環境を作るためのプロジェクトが進んでいます。
有名ドラマから学ぶ、かっこいい女性上司とは
ドラマ「逃げ恥」の百合ちゃん
仕事ができ、女性社員からの信頼が厚い彼女はまさに理想の上司。
生き方に迷う場面もありつつ自分らしさを貫く姿は、多くの女性が「かっこいい!」と感じたでしょう。
「MIU404」の桔梗隊長
一見、仕事一筋のように見える彼女ですが、プライベートでは、息子を愛する一人の母親です。
これまでのデキる女性上司を描いたドラマは、生活感の見えない女性が多い印象でした。しかし、逃げ恥やMIU404では、どこにでもいるような普通の女性が上司として活躍。
そんな現実味あふれる姿がより評判を呼んだのかもしれません。
女性上司のよかった・かっこよかったエピソード
最近はただ仕事をできるだけでなく、プライベートも大事にしながらキャリアを築く女性が多くの共感を集める傾向にあります。
女性の先輩の仕事ぶりをみながら「かっこいい」「頼りになる」と思った場面はどんなときでしょうか?
余裕のある姿勢がかっこいい
- 仕事には直接関係ないのに、「女性である」ことに関連づけて他の社員から理不尽なことを言われていた先輩。感情的にならず、仕事の内容だけに着目して冷静に言い返していました
- 誰かのミスを怒ったりするのではなく、笑顔でフォローする姿はカッコいいと思います
スマートな対応ができる
- 自分が知らないところで、フォローしてくれているのを知ったとき。「やっておいたぞ」というのではなく、次回はどんな配慮が必要かを教えてくれました
- 食事に連れて行ってもらったとき、気が付いたら支払を済ませてくれていたのが印象に残っています。なかには、そういう食事の時だけ「男性が」という先輩も見てきたので…(笑)
同じ女性としての気遣いが見える
- 結婚や子育てのライフステージの変化で、仕事との両立に悩んでいる時「仕事だけがあなたの生活じゃない」と気遣いを見せてくれた
- 私生活のことで仕事に支障が出そうな時に、先回りして「休みが必要だよね。みんなでフォローしましょう」とチームのメンバーに呼びかけていた
かっこいい上司になるにはスキルと価値観をバランスよく
女性活躍推進はスキルの観点で区別なく女性の社会進出を進めるポイントと、女性が感じ経験する価値観を広げていくことで“働きやすい社会”をつくるという効果があります。
プレッシャーを感じ、仕事に邁進するだけでなく、少しひいた目線で状況を見て考え、行動していくことも大切です。
男性と女性の仕事の価値観が違うことを知る
男性は「成果」、女性は「調和」を気にする傾向にあります。
そのため、女性管理職が陥りがちな状態として、調和を重んじるあまり部下に厳しく指導できないケースがあります。
同性の部下からはやりやすいでしょうが「成果」重視する男性には、不満に感じるかもしれません。
「リーダーとしてどうすべきか?」で常に判断しましょう。
まずは部下に仕事を任せてみる
多くの人が最初にぶつかるのが、「任せていい仕事」の線引き。
ミスを避けるあまり「自分でやろう」と判断する管理職も多いのですが、この判断はNG。
上司が全部巻き取っては、部下はいつまで経っても成長しません。
失敗から学ばせることが大切です。その学びを一緒に確認する姿勢も大切に。
評価するときはプロセスを見て褒める
成果に対して褒めることは大切ですが、結果のみに着目してしまうと、部下は「成功しないと褒められない」と思い「挑戦」を諦めてしまうかもしれません。
適宜、プロセスも褒めてあげましょう。
「この人なら自分の仕事ぶりを見てくれる」と上司への安心感を覚えるでしょう。
こんな女性上司は嫌かも… やりがちな部下へのNG行為
上司というポジションになると、どうしても経営者と後輩の間に挟まれることが多いですよね。仕事の成果達成を考えながらも、人材育成やチーム作りも担わないといけません。
そんな時に流れや感情に任せて言いそうになる言葉や行動を紹介。自分が今までされてきたとしても、避けておきたい言葉や行為をチェックしておきましょう。
「私が仕事を巻き取るから大丈夫」
仕事が遅い部下に言いがちなこの言葉。
一見頼もしいですが、部下の自分がやるべき仕事に対しての責任感が薄れてしまいます。
さらに上司がフォローする余裕がなくなった場合「いつも〇〇さんがやってくれるのに」と不満を招く可能性もあります。
「私が全部責任とるから安心して」
部下の「やらなくてはいけない」という責任感を削いでしまう言葉になる恐れがあります。
この言葉を使うときは、タイミングが重要です。
何でも全責任を上司がもつと言い切ってしまうと「上司がなんとかしてくれる」と当事者意識が薄れてしまいます。
「だから、あなたはダメなんだよ」
部下の「人間性」を否定する注意はNG。
「ここで○○したのがミスの原因かもね」「このタイミングで報連相があればよかったかもね」など、行動に重点を置いて伝えるのがポイントです。
部下自身が前向きに次に向けて考えられる言葉を選びましょう。
「仕事第一」を部下に押し付けない
「家族サービスよりも仕事を優先」のような仕事ファーストな社会で活躍するあまり、「プライベートより仕事を大切にするのは当たり前でしょ?」という姿勢になっていませんか。
ライフワークバランスを重視する令和の時代に、仕事ファーストを押し付けてしまうと、部下が離れていく恐れがあります。
人を育てる・メンバーで成果を出すのが管理職の仕事
管理職に最も期待される仕事は、メンバーをまとめあげ成長させること・そして業務の成果を出すこと。
「部下にも一定の責任感をもたせる」「失敗を覚悟で仕事に挑戦させる」「部下の頑張りはしっかり褒める」など、働きやすい環境づくりと成長の後押しを行うのが管理職の最大ミッションです。
人として尊敬されるかっこいい女性上司に
ドラマで描かれる女性上司の姿や法改正などの世の中の動きを見ると、女性が活躍するのが“特別”ではなくなっています。
「評価された者が管理職になる」時代になってくる今、女性だって当たり前に管理職になるチャンスは巡ってくるはず。
ぜひ、自分の理想とする上司像を描いて目指してみてください。
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