会社で働く人にとって働きやすい職場環境はとても大切なもの。仕事のモチベーションや効率アップ、離職率の低下につながるためです。
働きやすい職場を作るためには、上司が自分自身や部下の自己肯定感を高めることが効果的。
ここでは、自己肯定感とは何か、自分や部下の自己肯定感を高める方法をご紹介します。
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よく聞くけど「自己肯定感」ってなに?
自己肯定感とは、文字通り自分自身の言動を自分で認めてあげられること。良い面を悪い面も「これが私という人間だ」と捉えられると、建設的な行動がとれるようになります。
自己肯定感が低いとどうなるか
自己肯定感が低い人は、自分自身の良い面が見えず、悪い部分ばかり気にしていまいます。「自分はどんなに頑張ってもダメな人間だ」「人に迷惑をかけられない」と感じ、仕事へのモチベーションやパフォーマンスが低下しがちです。
また、自分に自信がないことから他人の目を気にして、仕事を頼まれたら断れず、頑張りすぎる傾向にあります。ですが、実力以上の仕事まで引き受けてしまうため上手くいかないことも多く、成功体験を得られません。
自己肯定感の低い人は、自分より周りを優先してしまうことで、思い通りにのびのびと生きられないことから、次第に自分を追い詰めてしまいます。
自己肯定感が安定してる人って?
自己肯定感が安定している人には、安心して素の自分をさらけ出せるような居場所があります。自分の能力を把握しており、許容範囲以上の仕事を請け負うことはありません。
頑張るところは頑張り、他人に頼ることもします。たとえ失敗しても、自分を受け止めてくれる人がいると思い、積極的にさまざまな仕事に挑戦します。
自己肯定感が高いと、自分の長所や短所、得意や不得意を知っているので、自分に合った仕事を見つけ、能力を発揮できるようになります。
自己肯定感の低い人が周りに与える影響
自分を犠牲にしながら仕事をする自己肯定感が低い人が職場にいることで、周りの社員にもマイナスの影響を与えます。
例えば、無理して仕事を引き受けているため、大変そう・しんどそうといった雰囲気が周りにも伝播。周囲のやる気を萎えさせてしまうかもしれません。
また、NOと言えないことからキャパ以上の仕事を引き受けてしまうことで、納期に間に合わないといった事態も想定されます。
本人は一生懸命に頑張っているつもりでも、仕事をするうえで必要な仕事の分配や報連相などがスムーズにいかなくなる可能性があるのです。
自己肯定感低くなってない?特徴をチェック!
自分や部下の自己肯定感が低いかどうかは、簡単にチェックできます。自己肯定感が低い人の特徴は次のとおりです。
- 得意なことを仕事にしていない
- 頑張りすぎる
- 結果だけを見てしまう
- 人と比べてしまう(優位に立ちたがる)
- 相手の頼みを断れない
- 完璧主義
- 責任感が強い
- 失敗により批判されることを恐れる
こうした特徴が見られる場合は、自己肯定感が低くなっているかもしれません。
人にはそれぞれ得意・不得意があるものですが、自己肯定感が低い人はできないことに目が行きがちで、自分のポジティブな面が見えなくなっています。すると、チェックリストにあるような行動をしてしまうのです。
そこで、自身や部下の自己肯定感を高めるための行動をとってみましょう。自分に対しては、自己理解を深めて自分のポジティブな面を見つめ直し、部下に対してはしっかり認めてあげる言葉かけをします。
考え方を変えることになるので、すぐに結果は出てきません。地道に取り組みましょう。習慣化できる環境を整えるのも手です。
自己肯定感が上がりやすい環境とは?
「自己肯定感」と「自己効力感」が大事
自己肯定感とよく似ている言葉として、「自己効力感」がありますが、この2つの言葉は、意味が異なります。
自己肯定感は、「ありのままの自分を受け入れる」「自分を信じる」という感情の程度を言います。
自己効力感は、目標や課題に対して「自分がその行動をとれるか」「自分をどう認知するか」という能力への自己評価を言います。
自分を成長させるには、自己肯定感と自己効力感の2つを高められる環境であることが必要です。
後輩や部下の自己肯定感を上げる方法
後輩や部下の自己肯定感を上げたいときは、どんな小さな仕事でもいいので「とても助かった。ありがとう!」とお礼の言葉を伝えましょう。
会議の資料を用意するといったことでも、人数分をコピーし、キレイに揃えてホチキスで1部ずつまとめてくれたらとても助かりますよね。もし、そうした行動が当たり前になっているのであれば、そうではないことに気づくことが大切です。
しかし、お礼を伝えるだけではダメ。また、あまりにも簡単な仕事で褒めすぎると甘やかしているようにも見えてしまいます。時には、達成しなくてはいけない目標を定めてあげて、後輩や部下を支える動きをとりましょう。
チームの自己肯定感が上がると職場が良くなる!
チーム一人ひとりの自己肯定感が上がれば、チーム全体の肯定感も上がります。すると、生産性や効率アップにつながるでしょう。
そうした目に見える成果は、自己肯定感が低い人でも「良い結果」として認識しやすいので、上司は後輩や部下の成果を伝えて褒めることをおすすめします。
チームで成果を上げられるようになれば会社の成長にも寄与でき、結果として社員全員にとっても働きやすい環境になっていくでしょう。
初めはちょっとした声かけかもしれませんが、積み重なれば自分自身も働くモチベーションが高まります。ぜひ、良い面を見つけて褒めてみてくださいね。
自己肯定感を高めて自分も周りもハッピーに
働く人にとって自己肯定感を高めることは、自分自身が働きやすい環境や良いチームワークを築くために大切です。上司である自分はもちろん、部下や後輩にも気持ち良く働いてもらうことで、前向きな気持ちが自分にも返ってきます。
自己肯定感が低い人は、今日から自分の良い面を探してみましょう。会社で評価されていること、友達や家族から褒めてもらったことなど、小さいことでもあなたにとって大切な「良い面」です。同様に、後輩や部下の小さな行動にも目を向けて、声をかけてあげてくださいね。
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