新年度を迎え、キャリアアップしたり転職したり新生活を迎える方も多いでしょう。
新しいスタートについついはりきりがちですが、環境の変化は想像以上にエネルギーを消費します。
がんばりすぎて自分を抑え込んでしまった結果、ゴールデンウィーク明けに一気に不調が襲い、五月病を引き起こす可能性があります。
せっかく迎えた新生活を充実させるためにも、適度なメンタルケアは必要不可欠です。
五月病って?これが原因
五月病とは ゴールデンウィークが明けた頃に「会社に行きたくない」など、憂鬱な状態になることです。
転職・キャリアアップなど、新年度からがんばりすぎたことで、連休中に緊張の糸が切れてしまい、抑えていた不調が五月に襲ってくることから五月病と言われるようになりました。
環境の変化は、想像以上にストレスや疲労が蓄積します。無理をし続けると「うつ」を引き起こす可能性も。
早めに対策や予防をしておくことが大切です。
五月病の主な症状
肉体的症状
食欲低下・体重減少・頭痛・腹痛・胃痛・嘔吐・肩こり・動悸・めまい・不眠・寝つきが悪い・体がだるい・血圧の上昇など多岐に渡ります。
風邪や風邪一歩手前の体調不良とよく似ており、五月病に気づきにくい場合があります。
精神的症状
無気力・好きなことにもやる気が起きない・イライラしやすい・思考力や集中力の低下・不安感が大きい・焦燥感・ネガティブ思考になる、などがあげられます。
五月病は、軽度のうつ病とよく似ているのが特徴です。
行動の変化
行動が消極的になる・周りとの交流を避ける・引きこもりがちになる・飲酒が増える・身だしなみを気にしなくなる・落ち着きがなくなる、などがあげられます。
肉体的・精神的・行動にも変化があるのに放っておくと、最悪うつになる可能性があります。
不調が長引くようであれば、専門の医療機関やかかりつけの医師に相談しましょう。
五月病になりやすいのはこんな人
- キャリアアップした
- 部署移動があった
- 連休前まで長時間残業をしていた
- 転職をした
五月病は、ストレスや疲労が蓄積して引き起こる症状です。
キャリアが積みあがるにつれプレッシャーを感じてしまう方や、全部1人で背負い込むような方は、特に要注意です。
五月病を未然に防ぐために 4月できること
プライベートは意識してリラックスする時間をつくる
仕事を忘れる時間をつくるのも、メンタルヘルス対策の一環です。ずっと仕事のことを考えてしまうと、ストレスはたまる一方です。
ストレスをため続けると、脳内の感情をコントロールする「セロトニン」という物質が減少。精神が不安定になり、五月病を招く原因になります。
「週に1度はご褒美ランチをする」「好きな映画を観る」といった自分流のリラックス法を見つけることが大切です。
生活リズムを崩さないようにする
生活リズムの乱れもメンタルヘルスにも影響を及ぼします。正しい睡眠は、疲労を回復してくれます。
「就寝前にスマホやパソコンを触らない」「寝る2時間前までにご飯を食べない」を心がけて、質の良い睡眠を目指しましょう。
また、食生活に気を配るのも大切です。1品で済ませたり、インスタント食品で済ませると、精神を安定させる物質「セロトニン」が不足して、ストレスを感じやすくなります。
「主食・副菜・主菜」を意識した食生活を目指しましょう。
ありのままの自分を受け入れる・自分に厳しくしすぎない
ある程度キャリアを積むと、職場からの期待が大きくなるのを感じてしまいます。周囲の期待に応えようと自分に厳しくなりがちです。
ですが、責任感が強いのは長所ですが、背負い込みすぎては、自分が押しつぶされてしまいます。
何もかも完璧にできる人はいません。等身大の自分を受け入れ、無理をせずできる範囲でがんばることも大切です。
「こんな時もある」と受け入れることや、自分を褒めてあげることもメンタルヘルスに効果があります。
適度な運動を取り入れる
メンタルヘルス対策や五月病の予防には、適度な運動を取り入れることも効果的。
心の疲れやたまったストレスは体を動かすことで解消できると言われています。特にデスクワークをしている人は、意識的に運動をしないと体も固まってしまいがち。
会社では階段を使う、電車やバスを一駅分歩く、動画を見ながらストレッチをするなど軽い運動から始めてみましょう。
気の許せる友人や同僚に話して悩みを1人で抱えこまないようにする
真面目で責任感の強い人ほど、悩みを1人で抱え込みがちです。忙しすぎて不調を感じているなら、がんばりすぎが原因かもしれません。
気の許せる友人や同僚に自分の気持ちを話してみましょう。悩みを客観的に見てもらうことで解決のヒントになる場合があります。
思い切って愚痴ることにより、ストレス解消にもなります。
早めのメンタルケアで五月病を予防しよう
目の前の仕事や目標に向かって頑張るのはすてきなことです。
しかし、自分に厳しいばかりではどんどん辛くなる一方。自分の心の状態を大切にしながら働くことで、新年度のはりきりを維持することができるでしょう。
五月病は、どんな人にでも起こり得る可能性があります。
「自分はならない」と思わず、4月のうちから自分のケアをして五月病を予防してくださいね。