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香里奈「家族はどんなに喧嘩しても家族だから見捨てきれない」

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主人公が逃げて、逃げて、逃げまくる“現実逃避型”エンタテインメント『そして僕は途方に暮れる』。
人気舞台作品待望の映画化作品でTOP・オブ・だめんずの主人公の姉を演じるのはモデルとしても俳優としても大活躍の香里奈さん。
うだつの上がらない弟に啖呵を切る男前な姿にスカッとさせられるが演じたご本人はどのような心構えで撮影に挑んだのか気になるところ。
弟=藤ヶ谷太輔、母=原田美枝子、父=豊川悦司という個性的過ぎる面々と家族を演じた想いともども伺ってみたい。

「監督のこだわりの強さゆえ」何度もテイクを重ねた撮影

― まずは本作のお話をいただいたときのお気持ちを聞かせてください。
「脚本を読んだ感想としては、すごく暗い話だなぁと思いました。そして、主人公がものすごく甲斐性がないので、どんな映画になるのか想像がつかないところがありました。でも、一方で人間って誰しも弱い部分を持っていると思いますし、いいところばかりではないので、とても人間らしいドラマになるのかなとも思いました。とはいえ、この主人公は甲斐性がない部分が前面に出ているどうしようもない弟なんですけど、姉としては見捨てきれないところもある。家族の関係性としても、すごくリアリティが感じられる作品です」

― 主演の藤ヶ谷さんはじめ、個性豊かな役者さん揃いですね。
「藤ヶ谷君とは、先生と生徒役で共演させていただいて以来、何度かご一緒しているのですが、久しぶりにご一緒できるということで撮影前から楽しみにしていました。原田さんは、以前にも母娘として演じさせていただいたことがあるので、また母親役をやっていただけることがうれしかったです」

― では、撮影中も終始和気あいあいとしていたのでは?
「撮影はすごく大変でした。すごくこだわりの強い監督で、何度も何度もテイクを重ね、何が正解なのかわからなくなってくるくらい(笑)。そのおかげですばらしい作品に仕上がっているのだと思います。撮影している最中は、“さっきのテイクとOKが出たテイクの何が違ったんだろう?”と思うことも多かったですが(笑)。それも、私に対してだけではなく、他の共演者に対しても同じように何度もテイクを重ねていたので、人によって態度を変えることは一切なく、とにかく監督自身のこだわりの強さゆえの演出なんだと理解しました。家族で食事をするシーンは、忘れられないくらいです(笑)」

― 弟に対してまくしたてるシーンも多かったですし、何テイクも撮るとなるとかなり体力を消耗したのではないでしょうか?(笑)
「確かに、ずっと怒鳴り続けていると声は枯れてくるし、だんだん自分が何を言っているのかわからなくなって、セリフが飛んだりもしました」

― 香里奈さんといえば、お姉さんふたりと一緒に三姉妹でメディアに出演されることも多かったので、末っ子というイメージが強いですが、姉役にはすんなり入れましたか?
「実生活では姉2人の妹ですけど、男女関係なく、兄弟姉妹での喧嘩というのはわかりますし、どんなに喧嘩しても家族だから見捨てきれないというのもすごく良くわかる感覚です。とはいえ、藤ヶ谷君演じる裕一は本当にどうしようもない弟なんですけど(笑)。きっと幼かったときの可愛かった部分も知っているでしょうし、姉だからこそ、更生してくれると信じている部分もあると思います」

― 彼氏が、この主人公と同じようなだめんずだったらどうしますか?
「今作の主人公のように、逃げて逃げて逃げまくっても、追いかけて逃がさないと思います(笑)。家から逃げても追いかけて連れ戻すと思いますし、“きちんと問題と向き合うべきだ”ということを伝えたいですね」

― 藤ヶ谷さんの甲斐性のなさっぷりはいかがでしたか?
「しばらく会っていない間に、お仕事だけでなくいろんな経験をされて、人間としても俳優としても成長して大人になったなと感じました。自分が言える立場ではないですけど、アイドルとしてだけじゃなく、人間としても磨きがかかっていて、久しぶりにご一緒できて光栄でした」

― 香里奈さんご自身も、同じように成長されているのでしょうね。
「どうでしょう(苦笑)私は基本的にネガティブなので、自分の出演作は、観たら反省しかないんです。人から褒めてもらうと、“そういう良いところもあったのか”と素直に受け止められますが、自分で採点をすると100点には程遠いです。でも、自分で満点を出せたら、とっくにお芝居をやめていると思いますし、一生、自分自身の評価としてはこんな感じなんだと思います」

― 本作で特に好きなシーンは?
「家族で食事をするシーンは好きです。まさかのあるきっかけで家族が食卓を囲むことになるので、すごく感慨深いものがありますし、一人ひとりが問題を抱えていても、あの瞬間はひとつのチームなんだなという絆が見えました。弟に逃げ癖があるだけでなく、お母さんにも実は問題があり、お父さんは10年前に家族から逃げている。しっかり者に見える姉も、仕事ばかりで結婚相手を見つけられていないままと、問題だらけなんですけど、一緒にご飯を食べることで家族として繋がれた、そんなあったかいシーンになっていると思います」

― この作品を通して、ご自身の家族について考えたことはありますか?
「大人になればなるほど自我が強くなるので、お互い反発することもあるのですが、私と血がつながっている人たちはこの人たちしかいないと思うと大切にしたいですし、どんなに迷惑をかけても結局は心配してくれますし、何があっても家族は家族だなと、あらためて感じさせられました」

 

Profile
2000 年雑誌「R a y 」の専属モデルとしてデビュー。2001年「カバチタレ!」(フジテレビ系)で女優デビューを果たし、現在もモデルと女優業を並行して活躍中。多くのドラマ、映画に出演する中、2021年の日曜ドラマ「真犯人フラグ」(日本テレビ)での怪演や、C M「餃子の王将」のコミカルな演技も話題に。「C COFFEE」のCMでは自らが企画から参加し、愛犬家でもある自身の経験を活かした、ペット用ブランド「BESTIES」のプロデュースなど、クリエイティブな分野にも活躍の場を広げている。

©2022映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会

『そして僕は途方に暮れる』
原作/シアターコクーン「そして僕は途方に暮れる」(作・演出/三浦大輔) 監督・脚本/三浦大輔
出演/藤ヶ谷太輔、前田敦子、中尾明慶、毎熊克哉、野村周平/香里奈、原田美枝子/豊川悦司 他
公開/2023年1月13日(金)TOHOシネマズ日比谷 他
  • Profile
Akko

ライター・編集者歴9年。 新しいアプリやテックが好き♡新聞記者からの転職を経てメディア・教育・人材育成の分野でパラレルキャリア中。

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