夫婦別姓 求める理由は…改姓すると面倒だから?

最近「選択的夫婦別姓」の議論が盛んです。

結婚すると、夫婦のいずれかが相手の名字に改姓をしなければならない日本。

ほとんどの場合、改姓するのは女性ですが、キャリアアップを生きがいにする女性の増加や「女性活躍推進法」の制定により、女性がアイデンティティを重視する風潮が強まっています。

そんな中、夫婦が別々の姓名を名乗る「夫婦別姓」を求める声も高まってきています。

今回は、実際に夫婦別姓をしているBSQ編集部の声も聞きながら、「夫婦の姓」について考えてみましょう。

そもそも「夫婦別姓」ってなに?

「夫婦別姓」とは、結婚後に夫婦それぞれが別の姓(名字)を名乗ることです。2020年現在の民法では、結婚する夫婦は男性か女性のどちらかが姓を必ず改めなければならないとされています。

ひと昔前であれば、このように夫婦が同じ姓であることは当然とされていました。しかし2000年代ごろから、結婚する際に夫婦で同姓を名乗るか、別姓のままでいるかを自由に選べる「選択的夫婦別姓」の制度を求める声が広がりを見せています。

夫婦別姓、なぜ声が上がった?

各種の名義変更手続きが面倒・煩雑

姓が変わると、公的書類や銀行口座、運転免許証やクレジットカードなどの名義変更が必要です。また、「運転免許証から先に名義変更をしなければ、他の変更手続きができない」というように手続きの進め方も決まっており、とても煩雑です。

ネット上の契約氏名などの変更もある

名義変更でついつい忘れがちなのが、ネット上で使っている契約情報です。利用しているサービスが多ければ多いほど、比例して手間も増えていきます。公的な名義変更にプラスされるため、より煩雑となります。

人によってはキャリアに影響がある

結婚によって姓が変わることで、仕事やキャリアに悪影響が及ぶケースもあります。

例えば研究職では、研究の業績や論文といった実績が研究者の姓名に紐づけられています。そのため姓が変わることで、これまでに発表してきた自分の実績を認知してもらえない事態が発生します。

ビジネスネームとして旧姓のまま活動できたとしても、戸籍名での登録が必要な国家資格やパスポートがビジネスネームと不一致であれば、事あるごとに説明を求められるでしょう。

自分の名前を捨てることに抵抗がある

自分の名前は、生まれてからずっと名乗ってきたものです。にもかかわらず、「結婚によってそれを捨てなければならないのは理不尽だ」という意見に共感する人も少なくありません。

とくに現時点では、女性が改姓するパターンがほとんど。女性側からは「自分の名前が大好きだから、本当に別姓を選べるようにしてほしい」「別姓であるために事実婚を選び、もう20年も経ってしまった」という切実な声もあるほどです。

女性からみた「夫婦別姓」

「結婚する相手との結びつきをいっそう感じられるから」という理由から、夫婦同姓を希望する女性もいます。

ですが、「姓が変わることによるデメリットもあるのに、そのデメリットのほとんどを女性が背負わされるのは時代錯誤だ」という意見があるのも事実です。

気を付けたいのは、女性にもいろいろな意見をもった方がいるということです。どちらが良い・悪いという論調ではなくどちらも尊重できるように、選択的夫婦別姓の実現が望まれています。

夫婦別姓 BSQ編集部員の声

BSQ編集部のAkkoさんは「夫婦別姓」をしている人の一人。実際のところどんな気持ち?どんなメリットがある?聞いてみました。

私が夫婦別姓をできたのは、国際結婚だからです。実は日本でも、国際結婚であれば自分の姓を名乗り続ける、相手の外国姓を名乗る、など選択することができます。

私も手続きの時に初めて知りましたが、役所で婚姻届提出時に姓をどうするか聞かれて「6ヵ月は変更できる。その後は裁判所で手続きすれば変えられる」と言われたので、そのまま日本姓に。その後、時折考え直してみましたが、今も選択に後悔はありません。

旧姓のままにと決断した理由は自分の名前に付随するキャリアやアイデンティティを残しておきたいと気持ちから。学生時代の活動や記者として表に出ることも多い経歴だったので、姓を変えることで自分が築いたものが伝わりにくくなるのは嫌だなぁと思っていました。

例えば世の中にある会社の名前でも、そんなに簡単に改名はしないですよね?

個人的な思いを言うと、お父さんっ子だったけど、早くに父を亡くしたので父との繋がりを自分の名前に残しておきたかったという思いもあります。

仕事では周りにも旧姓を名乗っている人が多くいるし、夫婦別姓や旧姓を名乗り続けることに抵抗はなかったです。夫の出身国アメリカにいる時は通称で夫の姓を名乗ればいいか〜と考えています。

銀行口座など諸々の契約名義を変更しないメリット、楽ちんさは後から実感しました。周りが大変そうだったので…。

ただ、将来、自分の子どもが産まれたら夫のアメリカ姓にするか、私の姓で通していくかはどうなるんだろうと少し不安もあります。でも、子どもの時代にはそれなりの未来の社会の価値観があるはず。その頃には日本も「選択的夫婦別姓」が導入されているかも!?

子どもが大きくなった時に話し合いながら考えられたらいいなと思っています。

海外の姓名事情

アメリカの場合

アメリカは1970年代から「選択的夫婦別姓」が認められています。州によって差異はありますが、結婚後も自分の姓を維持できるほか、夫婦の姓をひとつにできたり、ハイフンで結んだり、ミドルネームにできたりと、さまざまな選択用意されているのが特徴です。

オーストラリアの場合

「姓に関する法律がない」と言われるオーストラリアでは、18歳以上になればいつでも自分が名乗りたい姓名を使えるのが特徴。アイデンティティを示す権利として、自由な姓名が認められているのです。

台湾の場合

台湾では、結婚後の夫婦の別姓が原則。例外的に行われているのは、相手の姓名を自分の名前の前に「冠する」という「冠姓」という制度です。以前の法律では冠姓が原則とされていましたが、旧姓を使う夫婦が多かったため、結果的に法改正がされ別姓が主流となっています。

中国の場合

中国では、それぞれ自分の姓名を名乗る権利が認められています。妻となった女性は、自分の姓を名乗れることはもちろんですが、夫の姓を冠することもできます。

WEB調査では「選択制夫婦別姓に賛成」の声も多い

ワタベウエディングによる「結婚と名字に関するアンケート調査」によると、既婚女性の82%が「夫婦別姓を選択したい」と答えています。

しかし実際に、結婚後も自分の名字を名乗れている女性はわずか17%だと報告されているのが現状です。

このギャップを今後どう埋めていくかが、日本の課題の1つと言えそうです。

この記事を書いたのは
BE-SQUARE編集部

美容・ファッション・ライフハック・ワークハックなど、働くオトナ女子が「明日が今日より楽しくなる」情報をお届けします♡