今年6月、内閣府より公表された男女共同参画書が発表されました。調査によると、専業主婦のいる世帯は年々減少し、共働き世帯が増えてきています。昭和の家庭像も、もはや多数派ではなくなってきました。
男女4人に一人が結婚したくない 要因はジェンダー別役割
調査によると、30歳時点での未婚者の割合は女性が4割、男性が5割ほどで、そのうち男女共に4人に一人が結婚したくないと回答しています。
理由としては、男性は「結婚生活を送る経済力がない・仕事が不安定だから」が36.0%、女性では、「仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから」が38.6%となっています。
実際に「ジェンダーの役割分担に不安を感じて結婚をためらったり、希望を持てないことがありますか?」という質問に対して、男性の4人に1人、女性の3人に1人が結婚生活におけるジェンダーの役割分担に不安を抱いていることが分かりました。
結婚、出産、さらに家事・育児を担い、家庭のためにキャリアを諦めざるを得ない女性が多い中で、ライフステージにおいては、男性・よりも女性の方がジェンダーによる役割が大きいということなのかもしれません。
相手が望むなら「専業主夫になる」男性5割
20~30代の未婚男性600人に、もしも今、結婚することになったとして、お相手から「自分が稼いでくるので専業主夫になってほしい」と言われたら専業主夫になるかどうか聞いてみました。
「専業主夫になる」と回答した人は49.2%、「専業主夫にはならない」人は19.7%。
専業主夫になると回答した人のうち、「条件なしで専業主夫になる」と回答した人は41.7%でした。
「お相手の年収が500万円以上だったら専業主夫になる」と答えた人は34.9%、「お相手も家事育児に参加してくれるなら専業主夫になる」という人は25.1%でした。
女性が結婚相手に求める条件と同じように、もしお相手が望むなら、お相手の年収が相応であれば、家事育児に協力してくれるなら、男性でも専業主夫になって家庭に入りたいと考えている人が半数いることが分かりました。
上記のアンケートで専業主夫にはならないと回答した男性にその理由を聞くと、『男性が働くべきだ』『世間体を気にする』という回答より、自身も仕事をしていたい、将来のためという考え方が多い結果となりました。
専業主夫になりたい男性と、仕事を続けたい女性のマッチングが進めば、ジェンダーによる役割分担に対する世の中の意識も変わっていくのかもしれませんね。
今後はより一層ジェンダーによる役割分担のプレッシャーをなくしていくこと、男性も女性も関係なくお互いが協力しあって家庭を築き上げていくことが重要となってくるのかもしません。
そのためには、自身の中にあるアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)に向き合ってみる必要があるのではないでしょうか。