“タイタニック”後もキャリアを重ねるケイト・ウィンスレット 鍵はブレなさ

映画「タイタニック」のヒロイン・ローズ役でアカデミー主演女優賞にノミネートされ、一躍時の人となった、ケイト・ウィンスレット。

大作への出演オファーが殺到する中、浮かれる事なく、着実に女優としての実績を重ねてきた彼女のスタイルを学びたい。

コミュニケーションが苦手な古生物学者メアリーの成長

舞台は1840年代のイングランドにある海辺の街ライム・レジス。主人公である古生物学者のメアリー・アニング(ケイト・ウィンスレット)は、観光客に海で拾った化石を売って生計を立てていました。

そんな彼女の前に地質学者のロデリックが現れ、自分がヨーロッパ旅行をしている期間、心の病気を患った妻のシャーロット・マーチソン(シアーシャ・ローナン)の面倒を見てくれないかと頼んできました。

彼女は自分の仕事に専念したいという思いから申し出を断りますが、高額な報酬を提示されやむなく引き受けてしまいます。メアリーとシャーロットは初めのうちはほとんど口もきかずに衝突を繰り返していました。しかし次第にお互いのことを尊重するようになり距離が縮まっていくのですが…。

人とのコミュニケーションが上手ではない古生物学者のメアリーと、裕福な家に嫁いだものの心の病気を患ってしまったシャーロットという全く別々の人生を歩んできた二人が、化石を通じて徐々に親密になっていく過程に映画的高揚を感じました。

メアリーは人間嫌いで世間との繋がりを絶っていましたが、シャーロットと出会ったことで感情に変化が生まれます。そしてシャーロットもメアリーと生活を共にすることで次第に心を解放していくのです。

メアリーは街の有力者からホームパーティーに誘われてシャーロットと一緒に参加します。すると思いの外シャーロットが来賓者達と仲睦まじく交流している姿を見て嫉妬心から先に帰宅してしまうのです。その後シャーロットから自分を置き去りにしたことを咎められたメアリーは、彼女に対する感情は嫉妬心だけではない特別な想いだと気がつくのです。

オスカー女優のケイト・ウィンスレットと、26歳にしてオスカーノミネート4回のシアーシャ・ローナンの共演は瞬きするのも惜しいほど妖艶で華麗。

とても繊細で強く触れたら壊れてしまいそうなメアリーとシャーロットという女性を演じた二人の女優の演技と、フランシス・リー監督の綿密に計算されつくした世界観を是非劇場で体験してみてください。

名声に浮かれず着実に女優としての実績を重ねた

本作で主人公メアリーを演じたケイト・ウィンスレットは、祖父母、両親、叔父が俳優という環境のもとイギリスで生まれました。小学生の頃から演劇学校に通い、舞台やテレビドラマの出演を経て、ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した「乙女の祈り」で映画デビューを果たします。

その翌年に公開された「いつか晴れた日に」でアカデミー助演女優賞にノミネートされ、英国アカデミー賞では助演女優賞を獲得するのです。そしてケイト・ウィンスレットの存在を全世界に知らしめたハリウッド発のブロックバスタームービー「タイタニック」に、オーディションを勝ち抜いて出演。ヒロインのローズ役でアカデミー主演女優賞にノミネートされるのです。

(ちなみにオーディション時の相手役は映画会社が推薦したマシュー・マコノヒー。しかし監督のジェームズ・キャメロンがレオナルド・ディカプリオを強力に押してジャック役はディカプリオに決定しました)

順風満帆なキャリアを積んできたケイトの元にはタイタニック効果もあり、恋愛映画を中心に大作映画100本以上の脚本が届いたそうです。

しかし彼女はそれらの依頼を全て断り、その後しばらくはインディーズ作品も含む小規模な作品への出演を重ねます。彼女はタイタニックで得た名声に浮かれることなく、着実に女優としての実績を積んでいったのです。

成功を手にした時こそ、冷静に自分を見つめ直すことが大事

成功を目指している時は上だけを見据えて努力すればいいのですが、成功を手にした時の振る舞いによってその後の人生が決まります。

ケイトのように、他人からチヤホヤされた時こそ冷静に自分を見つめ直すことが成功の継続への鍵なのかもしれません。

アンモナイトの目覚め

©2020 The British Film Institute, British Broadcasting Corporation & Fossil Films Limited

監督・脚本 フランシス・リー
出演 ケイト・ウィンスレット、シアーシャ・ローナン、フィオナ・ショウ、ジェマ・ジョーンズ、アレック・セカレアヌ 他
公開 4月9日(金)TOHOシネマズ シャンテ 他

この記事を書いたひと

コトブキツカサ(映画パーソナリティー)

1973年生まれ。小学生の頃からひとりで映画館に通うほどの映画好き。現在、年間500本の映画を鑑賞し、すでに累計10,000作品を突破。1995年より芸人時代を経て、2010年より「映画パーソナリティー」としての活動を開始。近年は、俳優としての顔ももち、ドラマや映画にも出演。活動の場を広げている。

この記事を書いたのは
BE-SQUARE編集部

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