売り上げ累計550万部を突破する大人気コミック、咲坂伊緒の「思い、思われ、ふり、ふられ」、通称「ふりふら」が実写映画化。
本作は4人の高校生男女の切なくすれ違う恋模様を描いた傑作青春ラブストーリー。
それぞれ違った個性を持つ4人が秘密や葛藤を抱えながらも恋愛や友情を通して成長していく姿が多くの共感を呼び、実写化ではその4人を誰が演じるのかが大きな注目となった。
そして理央役の北村匠海さん、朱里役の浜辺美波さん、由奈役の福本莉子さんに続き、見事に乾和臣の座を射止めたのが赤楚衛二さんだ。
懐かしくて高校時代に戻れたような気がした
「オーディションに受かったときは、ただただガッツポーズでした」
そう熱く語り初めてくれた赤楚さん。
「和臣は厳格な両親に育てられ、自分の将来の夢に関して本当の気持ちを言えずに悩んでいる男の子。僕も家庭が厳しくて、役者になりたいと言うまでは自分の気持ちを言い出せずにいました。
家庭内でのバランスを気にして自分の気持ちに蓋をしてしまうところとか、昔の僕そのものだと感じたんです。
だから、脚本を読んだ時点で絶対にこの役をやりたいと。和臣を演じて、作品を通して思いを伝えたいと、ここまで強く思ったのは初めてでした」
自分の過去の経験と照らし合わせながら役作りをしたという赤楚さん。久しぶりに高校生に戻った気分を伺うと。
「自分は童顔なので、学生服姿もまだイケるだろうと思ってたんですけど…。衣装合わせのときに鏡を見て『おっさんじゃん!』って凹みましたね(笑)。
だから、まずは心から若返えらねばと思い、空が綺麗だとか、ご飯がおいしい! とか、普段何気なく見過ごしてるものひとつひとつへの感情を抱くようにしました。
撮影中はプリントを後ろに配るシーンとか、教室の天井の穴の模様とか… すべてが懐かしくて高校時代に戻れたような気がしていました」
真逆のタイプのキャラクターを演じて
和臣は控えめで、文化祭でも裏方に徹するタイプのキャラクターだが赤楚さんは「そこは真逆でした」と笑う。
「毎日をどれだけ楽しく過ごせるかを考えてる高校時代でした。友達と廊下を全力でダッシュしてみようとか、くだらないことを全力で遊んでいるタイプでした。
学園祭もクラス行事に参加するというよりは、あちこち見て回るタイプ。作品の中ではカメラマン役の和臣ですが、実際は撮って撮って! と騒ぐ方だったのでカメラマンからは嫌がられてたかもしれません(笑)」
作品では同じ家庭環境に悩む朱里に惹かれていくものの、ある秘密を目撃してしまい自分の気持ちを隠してしまう和臣だが、実際の赤楚さんの恋愛感を伺うと。
「僕は好きなら好きとストレートに伝えるので、そこも和臣とは逆ですね」
Wヒロインにより四角関係が織りなす青春ストーリーに胸キュンすること間違いなしの本作。最後に、最近キュンとしたことを伺うと。
「キュンキュン… してませんね(笑)。
でも、ステイホームの間に昔の作品をたくさん見たのですが、映画の『私の頭の中の消しゴム』を見て号泣しましたし、テレビで再放送されていた『愛してると言ってくれ』でキュンキュンしました。
20年も前のお話なのに何も色あせてないし、見る人を感動させてすごいなぁと」
考えや経験を表現できる役者になれれば
自分も誰かの記憶に残る役者になりたいと改めて思ったと続ける赤楚さん。
「自分の考えや生き方、経験を表現できる役者になりたいです。そうなるためにはどう生きれば良いのかを考えています。
答えはなかなか見つからないけれど、考えが凝り固まってしまうのは嫌なのでフラットでいようと心がけています。
まずは『ふりふら』を観てくださった人の記憶に残って、何十年後かに思い出してしまうような作品になってもらえたら嬉しいです」
TEXT Satoko Nemoto
PHOTO Isamu Ebisawa
赤楚衛二 Profile
Profile/1994年生まれ。
2017年に『仮面ライダービルド』に出演。2019年『ねぇ先生、知らないの?』でドラマ初主演を務める。
映画『映像研には手を出すな!』が9月公開予定。
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「思い、思われ、ふり、ふられ」
(C) 2020「思い、思われ、ふり、ふられ」製作委員会
(C) 咲坂伊緒/集英社
監督 三木孝浩
出演 浜辺美波、北村匠海、福本莉子、赤楚衛二 他
公開 8月14日(金)東宝系にて公開
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