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小池栄子・大泉洋がW主演 二人の息があった笑える映画『グッドバイ』

小池栄子、大泉洋。
今やともに日本映画界になくてはならない存在。

シリアスからコメディにいたるまで、大胆さと器用さを併せ持つ二人の起用を熱望する監督は後を絶たず、『グッドバイ〜嘘からはじまる喜劇人生〜』ではW主演を務める。

輝きを放つふたりの競演は見逃せない。

ーー 今回おふたりがW主演を務められた『グッドバイ〜嘘からはじまる喜劇人生〜』ですが、笑える要素満載の楽しい映画であると同時に、小池さんの美しさが際立った映像美がとても印象的ですね。

小池 ありがとうございます。お話をいただいたとき、監督が「今の小池栄子が持つ美しさを存分に引き出してお客さんの目に焼き付けたいんだ」とおっしゃってくださったんです。

「小池栄子が持つ美しさ」というフレーズを口にしてくれるのなんてフレーズを口にしてくれるのなんて成島監督くらいなので、本当にうれしかったです。わたし、世間から見ると「何言っても傷つかないだろう」「いじってもいいだろう」という感じなので。(笑)

監督とはこれまでに4作ご一緒させていただいていて、「草原の椅子」では子どもを虐待している母親役でした。

そのときのメイクさんが、アイライン一本までガッツリ作り込んでくれたんですけど、監督はそれを見て「ラインもチークも全部消してくれ!」と指示されて、結局ノーメイクで演じることになりました。

そこまでこだわる監督だと知っていたからこそ、今回「美しさにこだわりたい」とおっしゃってもらえて本当にうれしかったし「今の美しさを記録として残してあげたい」という言葉に親心のようなものを感じました。

ーー 大泉さんは小池さんの美しさを目の当たりにしていかがでした?

大泉 まずは、本当に魅力的な役だなと思いました。オープニングは薄汚い格好で登場するんですけど、その後着替え終わるとめちゃくちゃ美人になってるんだから、誰もがはっとさせられますよね。

(大泉さん演じる)田島の職場に初めて現れるときなんか本当にキレイ。おかしかったのは、着飾った後の(小池さん演じる)キヌ子の登場シーンは毎回毎回脚からなめるようなカメラワークで撮られていたところ。(笑)

小池 ボン・キュッ・ボンみたいなのを撮りたかったんでしょうね。実はあのシーンはお尻にクッションを入れてるんですよ。監督が、外国の方みたいに大きなお尻が絵としてほしかったみたい。

ーー 小池さんは、大泉さんとパートナー役と聞いていかがでしたか?

小池 わたしは大泉さんのファンなのでガッツリ芝居ができるのはうれしかったです。コメディってすごく難しいと思うんですけど、大泉さんは人を笑わせることが上手なだけではなくて色っぽさも持ち合わせていらっしゃる。こんな魅力的な方とお芝居できるだなんて!ってウキウキしたことを覚えています。

大泉 世の中の人は決してそうは見てくれていないようですが、「小池さんはちゃんと見る目があるんだな」と今改めて実感しました。(笑)

僕のほうは「小池栄子=怪物」というイメージを持っていました。映画でも舞台でもえらく光っちゃう人でしょ? だから一緒にやることが楽しみである一方、小池さんばかりが「すばらしかった」って褒められるような作品にならないようがんばらなきゃ! って思いました。

ーー お互いリスペクトの念があるからこそ、掛け合いのシーンも息がぴったりだったのですね。

小池 本読みとリハーサルが何回かあったのも大きいですね。

大泉 成島さんはリハーサルを入念になさる方なんですよ。でも実は僕一度、本読みをぶっちしてるんです。(苦笑)

小池 ありましたね。最初の本読みのときですよね。

大泉 そう。実は海外に行っていたんですけど、本読みの日にちを一日間違えていて帰ってこれなくて…。

小池 結構大事なシーンでしたよ。しかもその後も大泉さんはお忙しくて、本読みの日に代役の方が来られることが多くて。わたし、その方との掛け合いがどんどんよくなってきちゃったんですよね。(笑)

大泉 僕が入ったとき、「やりにくいなあ。代役の方で慣れてるから」って言われて。(笑)

小池 代役の方が力入れてやってくださってましたからね。すごくお上手でしたし。

大泉 だからでしょうね。僕が行ったときは、本役なのにアウェー感がありましたから。(笑)

ーー それにしては、アクションのシーンも息ぴったりでした。

小池 あのシーンで四十肩になったんですわたし!(笑)

大泉  (笑)

小池 でもアクションは受け身の人のほうが大変ですね。

大泉 僕は、アクションシーンは終始おもしろかったですね。一番おもしろかったのは、僕がキヌ子に襲い掛かるシーンで、監督に「犬のように腰を振ってくれ」って指示されたこと。(笑)

僕が上になった瞬間、とにかく犬のようにカカカカカッて素早く腰を振れ! って。(笑)しかもさ、僕と小池さんには殺陣がついてるんですけど、最初におじさん同士でやってみせてくれて。おじさん同士くんずほぐれつやってんのって厳しいなと思いましたよね。

さらに本番前にはアクション部の20代の子が演じてみせてくれたんですけど、「こんな感じでやってください」って言われても僕らふたりにはその若々しさはなくて。アラフォーの我々が今からそれをやるのかと思うとまたおかしくって。

小池 滑稽だなと思って(観客に)笑ってもらいたいですよね。

大泉 いやー、ホント素敵なシーンになりましたよ。

ーー 成島監督はおふたりのことを「喜劇役者」として絶賛されていらっしゃるので、そうした演出にも十分応えてくれると思ったんでしょうね。

小池 そう思っていただけるなんて本当にありがたいです。以前、藤山直美さんと舞台をご一緒させていただいたとき、一分前に笑っていたお客が号泣してるのを見て、観客もわたしたちも直美さんの掌で気持ちよく転がされているんだなと感銘を受けたことがあるんです。

直美さんみたいな生粋の喜劇俳優は本当に憧れ。直美さんにもこの作品を観てもらえたらうれしいですね。

大泉 成島監督はこの作品を撮る前に大きな病気をなさってるんですけど、そのとき、笑うことで免疫が上がるとお医者様から聞いただけでなく、実際に体調がよくなっていくことを実感したそうなんです。

そういう背景があるからか、撮影前にいただいた台本より、笑いの要素が増量してました。やっぱり、「映画を観て笑って元気になってほしい」っていう想いが強くなったんでしょうね。

僕自身は、ありがたいことにバラエティのお仕事も多くいただいているので、ゲラゲラ笑って過ごすことが多いのですが、やっぱり人間が毎日元気に過ごすためには、笑うって大事なんだなって改めて思いました。

撮影裏側も「おもしろかった」 大泉の意外な人柄にも迫る

悪いことの後は、いいことが起きると信じて落ち込んでもポジティブさを取り戻してる ー大泉洋

ーー テレビなどで拝見していても、いつも笑顔のイメージです! 落ち込むことなどはないんですか?

大泉 いや、ありますよ! 誰よりも落ち込むから! 基本、暗くてネガティブなので、常にため息ばっかりついてます。

ただ、俺は「悪いことといいことは同じだけある」っていうのは信じてるから、悪いことが起きたらもちろん落ち込むんだけど、「こんだけ悪いことが起きたんだからもうすぐいいことが起きるんだ!」って思って、最終的にはポジティブに持っていってますね。

相手のイヤな面に目を向ける時間は虚しい いい面を見つけて人づきあいを楽しみたい ー小池栄子

ーー 小池さんもバラエティではいつもパワフルなイメージですが、それだけでなく、人の気持ちを察する繊細さや思いやりの心もすごく伝わってきます。人として、役者として魅力的であるために、常日頃から心がけていることはありますか?

小池 人を好きになることを心がけています。相手のイヤな要素を探すのではなく、いいところを見つけて人づきあいするようにしています。こっちがイヤだなって思うってことは、向こうも今わたしのことをイヤだなって思ってるんだろうな、わたしにも非があるんだろうな、って思うから。

それに、イヤなとこ探しの時間ってすごく虚しいし、イヤな顔になりそうじゃないですか。そんなふうに人生の時間を消費するのはもったいないなって思うし、充実した時間を過ごしたいから、相手のイヤなところは見ない、気にしない、と思って、いいところだけを伸ばしていこうと意識しています。

ーー そういう心がけがあると、現場でも学ぶことが多そうですね。

小池 そうですね。学びたいと思って現場に通った方が目に入るものも心に引っかかるものも増えるし、演者に限らずスタッフさんの振る舞いからも学ぶことがたくさんあります。

ーー 今回の現場でよかったことは?

小池 成島監督は、舞台のように何度もリハーサルを重ねられるんですが、脚本家の奥寺さんも毎回同席されて、役者たちの「これは言いづらいな」というのをすべて持ち帰って次回までに直してくださったから、セリフに無理がなかったです。

ドラマも昔は本読みが当たり前でしたけど、やっぱり、本番前に一度顔を合わせて息を合わせるって大事なんだなと再確認できました。丁寧につくられた作品なので、たくさんの人に楽しんでもらえたらうれしいです。

TEXT Reiko Matsumoto
PHOTO Hirohiko Eguchi(Linx)

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(C)2019「グッドバイ」フィルムパートナーズ

「グッドバイ〜嘘からはじまる喜劇人生〜」
原作 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
監督 成島出
脚本 奥寺佐渡子
出演 大泉洋、小池栄子 他
公開 2月14日(金)全国ロードショー

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