今期のドラマの中でももっともスリリングなストーリーと話題の『ボイスII 110緊急指令室』 。
唐沢寿明×真木よう子のふたりが続投する前作同様、毎話、手に汗握る展開の今作で、かねてよりの夢であった“刑事役”デビューを果たした中川大輔さん。
『メンズノンノ(集英社) 』のモデルとして活動を開始した当時からのファンにとっては、近年、役者として見せる新たな顔に心をつかまれっぱなしであろうが、本作ではまた、これまでにない表情で視聴者を魅了している。
ボイスの大ファン!「撮影は緊張よりもワクワク」
そもそも、中川さん自身が前作の大ファンだったということもあり、気合いの入れようが違ったのだろう。
「撮影に入った初日も、緊張よりワクワクの気持ちが強かったんです」とうれしそうな表情で明かしてくれた。
「前作では、息つく暇もないストーリー展開と刺激的な描写に魅了されている一視聴者でしたが、今回、キャストとして参加させて頂き、あらためてすごい作品に関われたことを実感しました。
役者だけでなく、たとえば美術さんとかもベテランの方が多くて、 “みんなでいい作品をつくるぞ!”という気概を感じています」
洋服から得られるエネルギーはすごく大きい
演じる役は、県警本部捜査一課の刑事 ・ 片桐優斗。 日テレの公式サイトでは、「スーツでビシッときめて誇りを持って演じたいです」とコメントしているが、事実、衣装をまとうことによって気持ちにもスイッチが入るという。
「モデルのお仕事でも、着るものによって気持ちがすっと変わるんだなと実感することが多々あります。
ストリートファッションに身を包むと自然とゆるめのポーズになりますし、モード系のファッションでは無意識のうちにシャキッとしている自分がいる。洋服から得られるエネルギーみたいなものってすごく大きいと思います」
「休憩時間はBTS 本番は迫真演技」先輩たちの刺激
撮影現場では、先輩俳優たちに学ぶことも多い。唐沢さんには、照明スタッフや録音部の動きまでを把握して立ち回ることの大切さを教えてもらいましたし、本番のカメラが回った瞬間、声のトーンまで変わる真木さんには圧倒されたと明かす。
「僕はBTSが大好きなのですが、真木さんも大ファンらしく、休憩時間にはダンスを教えてくれたこともあるんです。
撮影が始まる直前まで和やかな雰囲気なのに、出番で呼ばれた真木さんの姿をモニターで見たら迫真の演技。別人かと思うくらい声も変わっていて、本当に驚かされました」
毎日が刺激の連続。だからこそ帰宅後のリラックスタイムも大切にしている。自分なりの気分転換の方法は?と尋ねると、 「ラジオを聴くことです」と即答。
とりわけ長く聴いているのは『オードリーのオールナイトニッポン』で、聴き込むことで培った(?)トークスキルは、今夏、 『メンズノンノ』の企画でラジオパーソナリティを務めた際にも発揮された。
「編集さんが冗談で“こなれてて鼻につく”と言ってくれたんですけど、実際、そう言ってもらえるくらいラジオを聴き込んでいるんですよ(笑) 」 。
過去には同誌で漫画連載を手掛けたこともあるが、個性が強すぎる作風、キャラクターたちが醸し出す絶妙な間に、相当な変態性を感じずにはいられない。
ファッションページではクールなまなざしを見せる中川さんが、一方でこんなクセのある作品を生み出してしまうのかと思うと、思わずフフッと吹き出してしまうほどだ。
そこへきて今回の刑事役では、また新しい一面を垣間見せてくれた中川さん。今後はどんな変化球を見せてくれるのか、片時も目が離せなそうだ。
中川大輔
1998年生まれ。大学1年生のときに、第31回 集英社 メンズノンノモデル オーディションに応募し、グラ ンプリを受賞。専属モデルとして活躍中。また、2019年にドラマ『俺のスカート、どこ行った?』、特撮ドラマ 『仮面ライダーゼロワン』などに出演。現在、日本テレビ系ドラマ『ボイスII 110緊急指令室』に出演中。
ドラマ『ボイスII 110緊急指令室』
脚本 浜田秀哉
出演 唐沢寿明、真木よう子、増田貴久、田村健太郎、宮本茉由、中川大輔、藤間爽子、増田昇太 他
毎週土曜日 22:00 〜 日本テレビ系にて放映中
TEXT Reiko Matsumoto PHOTO Isamu Ebisawa
STYLING Naoki Yoshida HAIR&MAKE / Ryo Matsuda (Y’s C)
衣装 ランバン オン ブルー(ジョイックスコーポレーション TEL 03-5213-2532)