「映画オタクな監督が作る作品は絶対面白い」 前田敦子『葬式の名人』

映画評論家として知られる樋口尚文の劇場映画第2作となる本作『葬式の名人』が9月20日より公開される。

川端康成の作品群を原案に、高校の同級生の通夜に集まった面々が奇想天外な体験をする青春群像ファンタジー。息子と二人で暮らしている28歳のシングルマザー雪子を演じる前田敦子さんに話を伺った。

葬式を描いた作品で『葬式の名人』は一番前向きな作品だと思う

インタビュー前編で、お取り寄せへのこだわりを語った前田さん。

「今回の作品は、撮影した時期がとても暑かったので差し入れもかき氷とかアイスが多かったです」と撮影時を思い出しながら、出演を快諾した理由を教えてくれた。

「樋口監督はこれまでも私が出演した作品へのコラムに暖かい言葉を書いて下さったり、私のことをずっと応援してくれている心強い存在です。

そんな監督がご自身の作品を作られて、そこに私を呼んで頂いたということだけでも絶対に出演したいと思いました。それに監督は根っからの映画オタク。そんな方が作られる映画が面白くないわけないだろうと好奇心が刺激されて(笑)。結果、本当に面白い作品になりました」

初の関西弁、初の母親役と初めてだらけだったこの作品。撮影期間を振り返って“大変だったけど楽しかった”と前田さんは笑う。

「関西弁は今振り返ってもあれで合っているのか、間違っているのかもわかりません(笑)。イントネーションが違う、音が違うと言われても何が違うのかがわからなくて、脚本家の大野さんに文字の上に“ここは上げる、下げる”みたいなリズムを書いて頂いたのですが、それが一番わかりやすかったです(笑)。

copyright 2018 “The Master of Funerals” Film partners

初めての母親役は楽しかったです。そのときはまだ子供がいなかったので見よう見まねでしたが脚本にも親子関係が丁寧に書かれていましたし、実際撮影をする中で“母親ってこんな感じなんだろうな”と掴めてきて。実際に母親になれた今、強く思うのは母親はなるものじゃなくて、子供がそうさせてくれるんだなと。雪子が経済的に追いつめられながらも淡々と頑張れるのは子供のおかげなんだって身を以て実感しています」

2週間というタイトなスケジュールの中撮影された本作。集中力を問われる環境の中、楽しく乗り切れたのも子役の子の存在が大きかったと続ける。

「子供って本当に物知りなんですよね。博士みたい(笑)。子供が『アレ知ってる? えー知らないのー?』ってからかってくる感じが好きなんですよね。「教えて教えて!」って楽しくなっちゃう。私、子供と対等でいられる自信ありますね(笑)」

「子供と遊ぶ名人でもありますね」と言うと、そうかもしれないと笑う前田さん。最後に作品の見どころを伺った。

「人を送るお葬式を扱った映画の中ではダントツといっていいくらい前向きなストーリーです。観てもらって後悔する要素が1つもないので、ぜひ前向きな気持ちで観て前向きな気持ちで帰って欲しいです。大人になりきれていない大人たちの青春映画なので、見終わったあとに学生時代が懐かしくなると思います。“あの子、どうしてるかな?”と旧友を思い出すんじゃないでしょうか。大人になるとなかなか学生時代の友達に会うことも少なくなると思うので、この作品が同窓会を開くきっかけになってくれたら嬉しいです」


PROFILE

Atsuko Maeda 1991年生まれ。

「AKB48」の元メンバー。2005年に第1期生として加入し、2006年2月にCDデビュー。グループ卒業まで、ほぼすべてのシングル曲でセンターポジションを務める。

2007年「あしたの私のつくり方」で映画初出演。その後、2011年に「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」で初主演を果たす。近作では、「町田君の世界」、「マスカレード・ホテル」、「旅のおわり世界のはじまり」などに出演。

『葬式の名人』

copyright 2018 “The Master of Funerals” Film partners

ノーベル文学賞作家・川端康成の数々の作品からモチーフを得た、オリジナルストーリーで綴る青春群像ファンタジー。

原案/川端康成 監督/樋口尚文
脚本/大野裕之
出演/前田敦子、高良健吾、白洲迅、尾上寛之、中西美帆 他
公開/9月20日(金)全国公開

 

この記事を書いたのは
Poco'ce

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