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池田エライザ「考えが凝り固まらないように破壊と構築を大切にしています」

若者を中心に圧倒的支持を受ける作家Fの小説「真夜中乙女戦争」が映画化される。本作は、平凡で退屈な日々を送る青年が、自分自身と東京を破壊するまでの夜と恋と戦争を描いた物語。本作で主人公の “私” が恋心を抱く凛々しく聡明な “先輩” 役を演じた池田エライザさんに、作品への想いや見どころを伺った。

起きていることは非現実的なのに素朴 見る人の共感生む『真夜中乙女戦争』

「想像以上に派手で、想像してた以上に素朴でした」完成した作品を見た感想を伺うと、そう話し始めた池田エライザさん。

「起きていることはすごくスケールが大きいのに、それでも自分と向き合っているというか。東京が爆発するというあまりに非現実で起こり得ないことが起こっているのに、共感したり同情したり、否定したり自分と重ねたりできる。私たちがセリフとして言っていることは、人々が毎日考えていることなのかなと思いました」

コロナの影響を受け、撮影が延期となったこの作品。出演オファーが来たのはもう何年も前のことだったとか。

「オファーを頂いたのはコロナ前でした。脚本もコロナの影響を受けて何度も変わりました。監督たちが考えて考えて、伝えたいことをブラッシュアップしてこの作品が生まれたのだと思います。原作から、“今” だからこそできることに挑戦していくその過程を見て、より一層この作品に参加したいという気持ちが大きくなったのを覚えています」

現場で作家Fに会うも会話できず…

撮影が始まってから作品のいちファンとして原作と現場の “先輩” の違いを楽しんだという池田さん。

「原作の “先輩” は最後までたくましくて、凛としていてかっこいいんです。でもそれは、主人公の “私” というフィルターを通して見た姿。実際に私が演じた “先輩” は、“私” からこう見られたいというエゴがないから、その場しのぎで情けなくて。それでも生きようとしている姿が強くてかっこいいんです。そんな、リアルだからこその泥臭さやダメダメなところも見てもらえたら嬉しいです」

柄本さん演じる “黒服” と “先輩” が接触してからが難しかったと池田さんは続ける。

「 “黒服” と接触してからも “私” と関わり続けるというのが人間臭くて難しかったです。気になる人のことをピュアな気持ちで見たいのに、どこか懐疑的な気持ちがよぎってしまう。でもその気持ちは目に出せなくて…と、普通に生活していてもあると思うんです。いい人だと思っているけれど、イヤな噂を聞いてしまってそれがチラつく、みたいな。そんな状態を演じるのは、側から見るとどう見えるんだろうというのは、とても難しかったですし、楽しい部分でもありました」

監督とは場面ごとにディスカッションをしたとのことですが、原作のFさんとは一度もお話をしなかったとか。

「現場にいらっしゃっているのは気付いていたのですが、声を掛けて頂けなかったので、そっとしておいた方がいいのかなと(笑)。あと、Fさんがいらしていた日が私の誕生日前日だったんです。あと10分くらいで日付が変わるというときに最後のシーンを撮るというドラマティックな展開だったのですが、このままでは帰りの車の中で誕生日を迎えることになっちゃう、それだけは絶対イヤ!って思って(笑)。結果、Fさんとお話しする時間もなく帰宅してしまいました。誕生日を迎えた瞬間は、お家で粛々と迎えました」

25歳になる池田エライザ「夢がない」理由って?

今年で25歳。これからの夢を伺うと「夢がない」というから驚いた。

「夢だと定義する前に段取りしてしまうんです。これをやりたいなと思った瞬間に、何から始めようって考えてる。やりたいことがあるなら自分で動けばいいと思ってしまうから、これまでずっと夢がないんです」

理路整然と話す池田さんだが、劇中の “私” のように破壊衝動に駆られることなどあるのだろうか?

「常にありますよ!感情の規模は置いておいて、自分が構築したものこそ捨てなきゃいけないと思いますし、信じたものこそ疑わなきゃいけないと思うんです。考えが凝り固まっているといざ自分が滞在している場所が危ない思想になったときに気付けない。同じでいることはぬるま湯に浸かっているように気持ちが良いけれど、自分の変化に気付けなくなることが怖いので、破壊と構築はすごく大切にしています」

最後に公開を待ち望んできた人たちにメッセージを。

「私たちもこの作品が完全な正義だとは思っていないからこそ、どんな世の中になってもずっと普遍的に人に響くものがあると思っています。明日、何が起こるかもわからないけれど希望はある。それが伝われば嬉しいです」

Photo Hirohiko Eguchi(Linx.)/ Text Satoko Nemoto


Profile
1996年生まれ。2011年に映画『高校デビュー』で俳優デビュー。主な映画に『ルームロンダリング』(18)、『貞子』(19)、『騙し絵の牙』(21)など。20年には映画『夏、至るころ』で監督デビュー。昨年にはELAIZA名義で音楽活動を開始し、1stアルバム『失楽園』を11月に配信、アーティストデビューを果たした。

真夜中乙女戦争

原作 F「真夜中乙女戦争」(角川文庫刊)
脚本・監督・編集 二宮健
出演 永瀬廉(King&Prince)、池田エライザ、柄本佑 他
公開 公開中

衣装 ニット 55,000円(Maison MIHARA YASUHIRO/Maison MIHARA YASUHIRO TEL 03-5770-3291)/トップス 12,100円(sahara/MARTE PR TEL 03-6433-5336)/パンツ 24,200円(MAISON EUREKA/ON TOKYO SHOWROOM TEL 03-6427-1640)/その他、スタイリスト私物
Styling Riku Oshima / Hair&Make ANNA.(SHIMA)

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