上司や先輩に「結論から話して」と言われたことありませんか?
「意識はしているけ何度も言われてしまう…」「結論から話す術を身に付けるにはどうしたらいいの?」とお悩みの方に向けて今回は日本人が結論から話すのが苦手な理由とその攻略法を考察しました!
64%が「結論から話して」と指摘されたことがある!?
400名を超えるビジネスパーソンに、上司や先輩から「結論から話して」と言われたことがあるか?と伺いました。

図1.アンケート回答
何度も言われたことがある:28.3%・123票
言われたことがある:36.1%・157票
言われたことはない:35.6%・155票
過半数を超える方が「何度も言われたことがある」「言われたことがある」と回答しています。
この結果から多くのビジネスの現場において、上司から部下に対して「結論から話す」指導が行われていることが分かります。
なぜ私たちは結論から話すのが苦手なのか?
理由は大きく二つあると考えます。
ひとつ目は、日本の学校教育では「結論から話す」話し方で、会話をしたり情報を得たりする機会が少ないことです。
物語の多くは起承転結。「起」で話が始まり→「承」で受けて→「転」で転回し→「結」で結論を述べるという4部構成となっています。
社会に出たら「結論から話せ」と指摘されるにも関わらず学生の間に触れてきた文章構成では「結」が一番最後にきているため、こうした話し方を学んでいない、慣れていないことが理由として挙げられます。
ふたつ目は、日本語そのものの構造の影響です。
「I have a pen.」という英語を言葉の順番で訳していくと「私は 持っている ペンを」これを日本語に直すと「私は ペンを 持っている」となります。
日本語は結論にあたる述語が最後に出てくる構造になっているのです。日本語の構造にそって無意識に話すと「で、何が言いたいの?」と指摘されてしまうのも必然と言えるでしょう。
「結論から話す」の攻略法
結論から話すためには「準備」と「練習」が必要です。そのために必要な8つの要素があります。
1. 何を伝えたいかを明確にする
2. 自分の結論を明確にする
3. 相手の理解力や前提を整理する
4. 結論を補足する理由や事例情報を洗い出す
5. 相手に伝わる情報に絞り込む
6. 相手に伝わる言葉に変換する
7. PREP法等の話の型に落とし込む
8. 結論から話す意識を忘れない
この8点を満たすために準備をし練習を繰り返すことが、最短・最速で結論から話せるようになる方法です。
\ここがポイント/
あくまでも “自分の結論ではなく相手が求めている問いや知りたいことへの回答を最初に話す” ことです。
やりがちな失敗は、自分の主張や言いたいことを前面に押し出して話してしまうこと。また、聞き手に聞く準備ができていないにも関わらず結論から話してしまっても上手く伝わりません。
この会話が成立するのは聞き手に「気になる」「早く教えて」という気持ちができてからなのです。
「前置きが長すぎる」という相手の感覚を的確に捉えストレスを感じさせないことと結論を正確に伝えることのバランスが大切になります。

図2.『PPAPで認識合わせ、PREPで主張を述べる』コミュニケーション
『PPAPで認識合わせ、PREPで主張を述べる』
コミュニケーション・会話は相手がいて成立するものです。そのことを忘れずに、相手と会話を楽しんでいきましょう。
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