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アカデミー賞ノミネート『リコリス・ピザ』 アラナ・ハイムが“くみ取り力”で掴んだ成功

三人姉妹のロックバンド「ハイム」のメンバーとして、若者の絶対的支持を得るアラナ・ハイム。映画初主演となる本作の現場では、スタッフの言葉を注意深く聞き真意を汲み取ることを実践し、緊張を言い訳にせず、愚直に仕事をしてプロジェクトを成功させた彼女の姿に学びたい。

名匠ポール・トーマス・アンダーソンが描く直球ラブストーリー

物語の舞台は1970年代のハリウッド近郊都市・サンフェルナンド・バレー。高校生のゲイリー(クーパー・ホフマン)は学校に通いながらテレビ番組の子役として活躍していましたが、そんな彼が学校の写真撮影時にカメラマンのアシスタントをしていたアラナ(アラナ・ハイム)と出会い恋に落ちます。

“君に会ったのは運命なんだ” とゲイリーはアラナを口説きますが、“私は25歳なんだから彼女にはなれないわよ” と軽くあしらいます。ゲイリーの強引な食事の誘いを仕方なく了承したアラナでしたが、時間を共有するにつれ次第に2人の距離は縮まります。

しかしアラナは他の男とデートするようになり、ゲイリーはそんな彼女に気持ちを残したままウォーターベッドの販売を始めるようになり、お互い別々の道を歩むのですが…。

タイトルの「リコリス・ピザ」とは、1970〜1980年代のカリフォルニア州南部で人気のあったレコード・チェーンの店名なのですが、本作では当時のリコリス・ピザで流れていたはずの甘酸っぱい青春のプレイリストがBGMとなって、誰しもが経験した “あの頃” にタイムスリップします。

監督のポール・トーマス・アンダーソンは、世界三大映画祭(カンヌ、ベルリン、ヴェネチア)全てで監督賞を受賞している名匠で、これまで「ブギーナイツ」、「マグノリア」、「パンチドランク・ラブ」、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」、「ザ・マスター」、「ファントム・スレッド」など、癖のある作品を製作してきましたが、「リコリス・ピザ」は、若いゲイリーとアラナが出会い、離れ、再会するという想定以上にストレートなラブストーリーでした。

ゲイリーは純粋にアラナに恋をして、アラナは平凡な日常から脱出したいと願う。そんな2人がすれ違いを経た上で、お互いが大事な存在だと気づくのです。

第94回アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚本賞にノミネートされた青春映画「リコリス・ピザ」を是非劇場で体験してみてください。

映画デビューを掴んだアラナ 短編作品で評価され主役に抜擢 

本作主演のアラナ・ハイムは、アメリカ・ロサンゼルスで3人娘の末っ子として生まれました。アラナの両親とも音楽愛好家で、彼女は幼少期から様々な楽器に触れてきたそうです。そして姉のエスティ、ダニエルとともにロックバンド「ハイム」を結成。ファーストアルバム「Days Are Gone」でグラミー賞の最優秀新人賞にノミネートされ、サードアルバム「Women in Music Pt. III」では、女性のみのロックバンドとして初めてグラミー賞の最優秀アルバム賞にノミネートされました。

若者の絶対的支持を得たハイムは、MVやセカンドアルバム「Something To Tell You」のメイキングを収めた短編ドキュメンタリーをポール・トーマス・アンダーソン監督に依頼。そして時を経てポール・トーマス・アンダーソンは、自身の監督作「リコリス・ピザ」にアラナを主演として抜擢するのです。 アラナはミュージシャンとしての地位は築きましたが俳優としては映画初出演で当初は緊張していたそうですが、現場では監督の指示を注意深く聞き真意を汲み取り、自分の役に投影したそうです。

誰しもが慣れていない職場などで緊張するのは当然ですが、もしプロとしてその場にいるのなら周りのスタッフの言葉の意図を読み、そのプロジェクトを成功させるために尽力している姿を周りに見せることで信用が得られるはず。

「リコリス・ピザ」の主演であるアラナ・ハイムとクーパー・ホフマン(フィリップ・シーモア・ホフマンの息子)は2人とも映画初出演でしたが、2人の作品を良くしようという心意気を周りのスタッフがバックアップして、アカデミー作品賞にノミネートされたのです。 緊張を言い訳にせず愚直に仕事をしていれば、必ず評価してくれる人が現れるはずなのです。

リコリス・ピザ

©2021 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. ALLRIGHTS RESERVED.

監督 ポール・トーマス・アンダーソン
出演 アラナ・ハイム、クーパー・ホフマン、ショーン・ペン、トム・ウェイツ、ブラッドリー・クーパー、ベニー・サフディ 他
公開 7⽉1⽇(金)TOHOシネマズ シャンテ 他

この記事を書いたひと コトブキツカサ(映画パーソナリティー) 1973年生まれ。小学生の頃からひとりで映画館に通うほどの映画好き。現在、年間500本の映画を鑑賞し、すでに累計10,000作品を突破。1995年より芸人時代を経て、2010年より「映画パーソナリティー」としての活動を開始。近年は、俳優としての顔ももち、ドラマや映画にも出演。活動の場を広げている。

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