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映画『アネット』主演マリオン・コティヤールのとまらない好奇心  歌に楽器に語学…多岐に渡る挑戦

第80回アカデミー主演女優賞を受賞し、女優としての地位を確立したマリオン・コティヤール。ハリウッドで成功した後も、その場で足踏みすることなく前に進み続ける彼女の飽くなき好奇心に学びたい。

“奇想天外でダーク” ミュージカル濃度100%の『アネット』

物語の舞台は、アメリカ・ハリウッド。ブラックユーモアで観客を沸かせるスタンダップ・コメディアンのヘンリー(アダム・ドライバー)と、世界的に有名なオペラ歌手のアン(マリオン・コティヤール)は恋に落ちて婚約します。そしてパパラッチに追いかけられながらも愛を育み、遂に結婚した2人の間に子供が誕生してアネットと名付けられます。

暫くは3人で順風満帆な生活を送っていましたが、次第にヘンリーはコメディアンとしての壁にぶつかり、夫婦内での格差が生じるようになり、ヘンリーとアンの人生は大きく狂い始めるのです。

ミュージカル映画には “濃度” があって、劇中でキャストが頃合いを見計らい歌い踊る作品もあれば、休む暇もなく歌唱シーンが続く作品も存在しますが、本作は間違いなく後者。

常に誰かが歌い、音楽が響いていて、例えばヘンリーを追うパパラッチやヘンリーのパフォーマンスを劇場に観に来た客、アンの出産をフォローする病院の看護士達も場面に合わせて歌うという濃度100%のミュージカル映画なのです。(ちなみに病院の先生役で日本人俳優の古舘寛治さんが登場。その後に水原希子さんも登場します)

ヘンリーとアンはお互いエンターテイメントの世界で結果を残したセレブリティですが、次第にヘンリーが思うようにコメディアンとしての結果が出なくなり夫婦内格差が生じます。このいたたまれない環境を見ていると、「ラ・ラ・ランド」「アリー/スター誕生」そして「ドリームガールズ」などを思い出しました。

監督のレオス・カラックスは間違いなく唯一無二の映画監督であり、本作でも遊び心と皮肉が満載。冒頭から観客に向けてコロナに対するブラック・ジョークを噴射。そしてタイトルにもなっているアネットは、赤ちゃんの頃から歌が上手くて後にヘンリーの “操り人形” となるのですが、その歌う姿に驚愕します。奇想天外でダークなおとぎ話「アネット」を是非劇場で体験してみてください。

地位を確立してもとまらない好奇心でスキルを習得

そして、オペラ歌手のアンを演じたマリオン・コティヤールは、フランス・パリ生まれ。父親が俳優で母親が演劇の講師をしていたことに影響を受け、本人も幼い頃から演劇学校に通いました。

TVや舞台での経験を経て、映画「TAXi」への出演で知名度を上げ、2003年にティム・バートン監督の「ビッグ・フィッシュ」でハリウッドデビューを果たします。その後「ロング・エンゲージメント」などの演技が評価されますが、彼女の存在を世界中に知らしめたのが「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」で演じた主人公エディット・ピアフ役。

マリオンはこの役で第80回アカデミー主演女優賞を受賞し、フランス人として演技部門ではシモーネ・シニョレに続いて2人目のオスカーを獲得し、ハリウッドでの女優としての地位を確立しました。その後も「パブリック・エネミーズ」「NINE」「インセプション」「ミッドナイト・イン・パリ」「ダークナイト・ライジング」などの話題作に出演しました。

21世紀で最も稼ぐフランス人女優と言われているマリオン・コティヤールですが、彼女のエンタメに対する情熱は冷めることがありません。役者だけでは飽き足らず歌手としても活動し、ギター、ベース、キーボード、タンバリンなど多数の楽器を操り、ヨーロッパの言語の中では最も難しいと言われているポーランド語も短期間で習得。さらに、環境問題にも強い関心を示し、「グリーンピース」(環境団体)のメンバーになるのです。

マリオン・コティヤールはハリウッドで成功した後もその場で足踏みすることなく、飽くなき好奇心で前に進みます。彼女は現状維持は衰退の始まりだと知っているのです。

アネット

2020 CG Cinema International / Theo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinema / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / Rtbf (Televisions belge) / Piano

監督 レオス・カラックス
出演 アダム・ドライバー、マリオン・コティヤール、サイモン・ヘルバーグ 他
公開 4月1日(金)全国ロードショー

この記事を書いたひと
コトブキツカサ(映画パーソナリティー)

1973年生まれ。小学生の頃からひとりで映画館に通うほどの映画好き。現在、年間500本の映画を鑑賞し、すでに累計10,000作品を突破。1995年より芸人時代を経て、2010年より「映画パーソナリティー」としての活動を開始。近年は、俳優としての顔ももち、ドラマや映画にも出演。活動の場を広げている。

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