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ハリウッドで成功を収めた女優ケイト・ブランシェット 名声を得た後に行ったこと

ハリウッドで輝かしい成功を手に入れたアカデミー女優、ケイト・ブランシェット。努力して手に入れた成功を独り占めにせず、生まれ故郷のオーストラリアで、映画界や演劇界のために還元している彼女の、“得た後の行動” に学びたい。

人間の欲望を煮詰めた狂気の寓話『ナイトメア・アリー』

時は1939年、流れ者のスタントン・カーライル(ブラッドリー・クーパー)は、妖しげな獣人ショーが始まるテントに潜り込みました。そこでは様々な催しが行われていて、スタントンはそのカーニバルを仕切っていたマネージャーのクレム(ウィレム・デフォー)から仕事を貰いテントで働くことになり、読心術師のジーナ(トニ・コレット)に気に入られて彼女のショーを手伝うようになります。

全身に電気を流すショーで人気のモリー(ルーニー・マーラ)と親密な関係になったスタントンはふたりで外の世界でショーをやろうと持ちかけますがモリーは答えを渋ります。しかし読心術の秘伝の書を保持していたピートが亡くなり、その暗号本を手にしたスタントンとモリーは、周囲の反対を押し切り外の世界に飛び立つのです。

それから2年後、ふたりは読心術のショーで大成功するのですが、モリーはスタントンの野心と行動に疑念を抱いていました。そんな折にスタントンは、リリス(ケイト・ブランシェット)という心理学博士と出会い、ふたりは共同でカウンセリングを行い大金を手にしようとするのですが…。

「シェイプ・オブ・ウォーター」でアカデミー作品賞と監督賞を受賞したギレルモ・デル・トロ監督が手掛けた本作は、人間の欲望を煮詰め、震えるような狂気を観客に提示した寓話です。

前半はギレルモ監督らしい偏愛が随所に見られますが、後半はまるで古き良きハリウッド・ミステリーを観ているかの様な重厚な錯覚に陥ります。

スタントンは次第に読心術を会得していき、様々なショーで観客の心を読み大金を手にしますが、いくら金を稼いだとしても自分の人生は読めなかったのです。

この物語は悲劇なのか?喜劇なのか?それは、ラストカットを観た上で観客各々が判断してほしいと思います。

成功を独り占めにしないケイト・ブランシェット

本作出演のケイト・ブランシェットはオーストラリアで生まれました。そしてメルボルン大学で経済と美術を勉強しながら役者の仕事に強く興味を示すようになり、大学を中退してオーストラリア国立演劇学院で芝居を学び、舞台女優としてキャリアをスタートさせます。

その後、映画界に進出し、ハリウッド作品にも呼ばれるようになった上で、彼女の人生を変えた映画「エリザベス」と出会うのです。

エリザベス1世を演じたケイトは、ゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞し、アカデミー主演女優賞にもノミネートされ、一躍ハリウッドセレブの仲間入りを果たしました。

その後は「リプリー」「耳に残るは君の歌声」「ロード・オブ・ザ・リング」「バンディッツ」などの大作に出演し、「アビエイター」ではアカデミー助演女優賞、「アイム・ノット・ゼア」ではゴールデングローブ賞助演女優賞、そしてウッディ・アレン監督作「ブルージャスミン」で遂にアカデミー主演女優賞を獲得するのです。

ハリウッドで成功した女優は数多くいますが、ケイト・ブランシェットほど成功を地元に還元した人物も珍しく、劇作家の夫・アンドリューと生まれ育ったオーストラリアに移住し、地元の劇団「シドニー・シアター・カンパニー」の監督に就任。そしてオーストラリアの文化芸術会議の委員長を引き受け、オーストラリアの文化・芸術の向上に一役買っているのです。

最近では、カンヌ国際映画祭やヴェネツィア国際映画祭の審査委員長も務めたケイトは、ハリウッドセレブとして成功した自分のキャリアを独り占めにせず、映画界や演劇界のために還元しているのです。人は何かを得ようともがきますが、最も大事なのは、何かを得た後の行動なのかもしれません。

ナイトメア・アリー

監督 ギレルモ・デル・トロ
出演 ブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、リチャード・ジェンキンス、ルーニー・マーラ、ロン・パールマン、メアリー・スティーンバージェン、デヴィッド・ストラザーン 他
公開 3月25日(金)全国ロードショー

この記事を書いたひと
コトブキツカサ(映画パーソナリティー)
1973年生まれ。小学生の頃からひとりで映画館に通うほどの映画好き。現在、年間500本の映画を鑑賞し、すでに累計10,000作品を突破。1995年より芸人時代を経て、2010年より「映画パーソナリティー」としての活動を開始。近年は、俳優としての顔ももち、ドラマや映画にも出演。活動の場を広げている。

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