ダイアン・レイン キャリア復活させた“充電期間”『すべてが変わった日』

10代で女優として注目されながらも、出演映画がヒットせず不遇の時代を経験し、数年後に再ブレイクを果たしたダイアン・レイン。

何もかもがうまくいかない時でも、いつか復活することを目標に、心の充電期間を置くことの大切さを教えてくれる。

消えた家族 失った「大事なもの」を守るには

舞台は1963年のアメリカ・モンタナ州。元保安官のジョージ(ケビン・コスナー)と妻のマーガレット(ダイアン・レイン)は、息子のジェームズとその妻のローナ、そして孫のジミーと幸せに暮らしていました。しかし安泰な日々は長く続かず、ある日息子のジェームズが牧場で落馬してしまい、首の骨を折って亡くなってしまうのです。

3年後にローナはドニーという男性と再婚しました。ジョージ夫妻はローナの新生活を応援していたのですが、近所のスーパーでドニーが家族に暴力をふるっている現場をマーガレットが目撃してしまうのです。後日、心配になったマーガレットが近所に住んでいたドニー宅を訪れると、家族は何の報告もなく引っ越しを済ませていました。

ジェームズとマーガレットはローナとジミーを取り戻すべく、家族が引っ越したドニーの実家に向かうのですが…。

「失った物の長いリスト、それが人生だ…。」人は生きていく上で大事な物を沢山失いますが、それでも絶対に守らなければいけない物があるはずだとこの作品は教えてくれます。

ジョージ夫妻にとって一人息子であるジェームズを失ったことは、人生で最も辛い悲劇です。しかし残された孫のジミーの成長が二人の人生を支えていました。しかし、そのジミーが目の前から消えてしまったのです。

ダイアン・レインとケビン・コスナーは過去に「バットマンvsスーパーマンジャスティスの誕生」や「マン・オブ・スティール」で夫妻として共演していることもあり、本作ではお互い多くは語り合わなくても信頼し合っているという熟年夫婦が見事にはまっています。

西部劇とサイコスリラーが融合した「すべてが変わった日」を是非劇場で体験してみてください。

大ヒット続かず…苦労続いたダイアンのキャリア

そして、本作でマーガレットを演じたダイアン・レインは、アメリカ・ニューヨーク出身。父親が演技指導の講師だったこともあり、子供の頃から舞台などに出演していました。そして14歳の時に「リトル・ロマンス」で映画デビューを果たします。

この作品で彼女は大富豪の娘で学業も優秀な女性ローレンを演じたのですが、その演技は批評家から絶賛され一躍ハリウッドの注目女優となります。その後、フランシス・フォード・コッポラ監督作品の常連となった上で、出演した「ストリート・オブ・ファイヤー」は世界的に大ヒットしました。

しかし、ダイアン・レイン出演の作品はアメリカ国内での興行成績は不発で、次第に映画業界からのオファーが減少していき、身体も心も疲労した彼女は19歳という若さでスクリーンから遠のいてしまうのです。

ダイアンはそれから3年後に映画界へカムバックしましたが、人気は復活せず長い期間低迷を続けます。

しかし、2002年に公開された「運命の女」のコニー役で再ブレイク。様々な映画賞を受賞した上でアカデミー主演女優賞にノミネートされたのです。

飛躍のきっかけは「心の充電」

プライベートでは、歌手のジョン・ボン・ジョヴィとの恋愛を経て、俳優のクリストファー・ランバートと映画共演をきっかけに結婚しますが、その後離婚。そして、ジョシュ・ブローリンと再婚しますが、結婚生活は長くは続きませんでした。

そんなダイアン・レインは派手な私生活を送っているように見えますが、最近では海洋環境保護などのチャリティ活動にも熱心に参加しています。

ダイアン・レインの大きな分岐点は、10代で世界的スターになったにもかかわらず、出演映画がヒットせず仕事が無くなってしまった時です。彼女は一旦映画界から去り、数年間の充電を経て復活しますが、誰でも仕事や恋愛に上手くいかず、このまま浮上できないかもと疑心暗鬼に陥ることがあるはず。

しかしダイアンの様にいつか復活することを目標に心の充電期間を置くことも人生には必要かもしれません。

『すべてが変わった日』

監督・脚本 トーマス・ベズーチャ
出演 ダイアン・レイン、ケビン・コスナー、ケイリー・カーター、レスリー・マンヴィル、ウィル・ブリテン 他
公開 8月6日(金)TOHO シネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほか

この記事を書いたひと

コトブキツカサ(映画パーソナリティー)

1973年生まれ。小学生の頃からひとりで映画館に通うほどの映画好き。現在、年間500本の映画を鑑賞し、すでに累計10,000作品を突破。1995年より芸人時代を経て、2010年より「映画パーソナリティー」としての活動を開始。近年は、俳優としての顔ももち、ドラマや映画にも出演。活動の場を広げている。

この記事を書いたのは
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